写真提供〈yosuke imai〉
『デジタルパーマ』と言う言葉を聞いたことある方も多いのではないでしょうか?
ですが、まだまだ馴染みの浅いデジタルパーマは、普通のパーマとの違いや乾かし方などがわからない方も多いのです。
以前まで、クセのある方にかけられるパーマはストレートにするストレートパーマか、縮毛矯正しかありませんでした。
縮毛矯正で一度まっすぐにしてしまうとパーマはかけられなかったのが、今ではデジタルパーマであればかけられることがあります。
デジタルパーマの普及によりクセ毛の方でも、縮毛矯正でまっすぐにした髪の毛でもパーマスタイルを楽しむことができるようになりました。
目次
パーマの原理
普通のパーマとデジタルパーマでは、手順やパーマの持ちなどは違いますが髪の毛にカールを定着させるという目的と、定着するための原理は一緒です。
髪の毛の成分は爪と同じケラチンというたんぱく質からできています。そしてたんぱく質は18種類のアミノ酸からできています。最も多く髪の毛に含まれているのがシスチンです。
シスチンというのは、シスチン結合という結合で出来ています。この結合は切ったりくっついたりができるのです。
この原理を利用してパーマをかけています。大体のパーマ液が1液と2液、2種類の薬を使っています。
1液のアルカリ剤によってキューティクルをひらいていきます。そして還元剤によってハシゴのようにくっついているシスチン結合を切断します。
2液の酸化剤によって再びシスチン結合をくっつけていきます。
コールドパーマ(一般的)の仕組みや特徴
美容室でおなじみのパーマと言うのはコールドパーマと呼ばれているものです。
パーマがかかりにくい方以外は熱を与えずに薬剤の力のみでパーマをかけていきます。
髪の毛が太くてしっかりしてる方など、パーマのかかりにくい方で温める場合は、デジタルパーマのようにロッド1本1本に熱を与える訳ではなく、頭全体を温めていきます。
髪の毛を巻いていくロッドには様々な大きさ(太さ)があります。巻いていく大きさによってカールの大きさも決まります。
コールドパーマではショートの男性でもかけられる程細いロッドがあり、比較的どの強さのカールでも対応ができます。
特徴として、髪の毛に水分がある状態の方がウェーブやカールが強く出ます。
お風呂上がりなど全体的にしっかり濡れているとクルクルの強いカールで、ドライヤーで乾かしていくとゆるやかなカールになっていきます。
スタイリングをする際には、軽く濡らしてからセットをしたり、ジェルやムースなど水分のあるスタイリング剤でセットをするのがおすすめです。
パーマの持ちとしては、最初にかけたパーマの強さや個人差がありますが大体1ヶ月〜2ヶ月くらいで落ちてきます。
デジタルパーマの仕組みや特徴
デジタルパーマは別名、形状記憶パーマとも呼ばれています。
熱の力と薬剤の力を借りてパーマを定着させていきます。
専用の機械を繋げてロッド1本1本に熱を加えて髪の毛に形状記憶させることで乾かす時に元の形に戻るようにさせるのです。
特徴として、乾いた時に1番強くウェーブやカールが出てくれます。
お風呂上がりなどの濡れているときはゆるやかなカールで、ドライヤーでクルクルとしながら乾かしていくどだんだんしっかりとしたカールになっていきます。
生乾きのときにスタイリング剤などをつけてしっかり乾かすだけでセットができあがります。
パーマの持ちとしては、個人差がありだんだん弱くはなっていきますが、髪の毛を切らない限りは半永久的です。
また、かける際は、髪の毛が短すぎる方や量が多すぎるといった方には不向きといえるでしょう。短すぎると上手くロッドを巻きつけることができなかったり、量が多すぎると重みでパーマが弱く感じてしまいます。
デジタルパーマのメリット
デジタルパーマでは、軽いふわふわなカールを出せるのが従来のパーマにはなかった特徴です。
カラーや縮毛矯正などでダメージしている髪の毛でもパーマをかけられるようになりましたが、ハイダメージの方にはあまりオススメできません。上手にパーマを形成できなかったり、チリチリになってしまう恐れがありますので、かなり注意が必要です。
又、ドライヤーで乾かすだけで綺麗にカールが出てくれるので、毎日のスタイリングが楽になるのが良いです。
薬剤と熱を使って髪の毛のたんぱく質に働きかけるので立体的で弾力のあるウェーブやカールがでてくれます。今まで普通のパーマがかからなかった方やかかりにくい方でも、デジタルパーマだとしっかりパーマがかかる事が多いです。
◯長い期間パーマが持続する
◯パーマがかかりにくい方も綺麗にかかる確率が高い
◯乾かすだけでヘアセットが楽になる
◯クセ毛や縮毛矯正をしている方もパーマを楽しめる
デジタルパーマのデメリット
デジタルパーマで使用するロッドは内部に熱を通す機械が組み込まれている為、ある程度の太さが、必要になります。その結果、大きいウェーブやカールには適していますが、細かいウェーブやカールはかけられません。
少しずつたくさんのロッドで巻いていけばある程度の細かなカールは出てくれるかもしれませんが、担当の美容師さんとよく相談する事をオススメします。
又、普通のパーマと違い薬剤を塗布してから熱を与えていく為、普通のパーマよりもダメージは大きくなってしまいます。
何度も縮毛矯正やブリーチなどを繰り返して、ダメージの強い方は注意が必要です。
普通のパーマよりも持ちが良いのはメリットですが、その反対でパーマを落としてストレートに戻したい時はストレートパーマや縮毛矯正をしなければならないので、更にダメージにつながります。
デジタルパーマをかける際には担当の美容師さんとしっかり相談しながらの方が失敗に繋がりにくいです。
◯比較的細かいウェーブやカールはかけられない
◯薬剤にもよるが普通のパーマよりもダメージが大きい
◯ストレートに戻すには更にダメージに繋がる
どちらもメリットとデメリットがありますので、自分の求めるカールの強さや大きさ、手入れ方法などをしっかりと美容師さんに相談すると良いでしょう。
2018.11.03